デジカメを改造して非接触充電Qiに対応させる。

デジカメを改造して非接触充電Qiに対応させる。
 
最近はミラーレスデジカメでもUSB充電に対応したものがあるが、毎回MicroUSBコネクタを本体につなぐのは面倒である。
一方、一部のスマホでは非接触充電に対応したものがあり、充電台の上に置くだけで充電できるので大変便利である。
この機能を既存のデジカメで実現できないかトライした。
結果うまく行ったので記事としてまとめる。
なお、タイトルでは改造とあるが、デジカメ本体には手を加えていないので、もとに戻すこともできる。
 
 
対象デジカメ Panasonic Lumix DMC-GF7
 
使用電気回路
・TP5100 リチウムイオンバッテリチャージャー 2セル対応品
・MT3608 昇降圧DCDC
価格は合計で1000円以下。
 
Qi受電モジュールからの5V出力をMT3608で12Vぐらいまで昇圧し、それをTP5100に入力する。
(データシートによるとTP5100は5V~18Vの間で動作するとあるが、実験したところバッテリ電圧より高い10V程度から出ないと動作しなかった。)
 
TP5100はモジュールは、下の図の抵抗を0.2オーム→1オームとして、充電電流を100mAにしておく。
充電電流はQiモジュールの受電能力によって決まる。
Qi規格では5V500mA=2.5Wであるので、7.2Vのバッテリに充電する場合、300mA程度までは可能なはずであるが、今回は安全を見て100mAとした。

 
 
TP5100からの出力は、デジカメバッテリーの端子にはんだ付けする。(カメラ側の端子が接触する部分を避けてはんだ付けする)
はんだ付けしたラッピング線をバッテリふたと本体の隙間からカメラ外に出す。
 
電気回路

 
 
カメラへの取り付け
 
Qi受電部は底面に取り付ける。
MT3608とTP5100モジュールは基板を重ねて側面に取り付けた。

 
回路は側面のBOXに収め、一応完成した。

 
2017/11/14 11:47
グリップ内に回路を収めることを検討する。
部品を3Dプリンタで作る。

Qi充電モジュールは底辺に設置。
グリップ内にMT3608とTP5100基板を収めた。

 
各部品のカメラへの取り付けは強力両面テープにて行っている。

 
 
作ってみての感想
 
撮影が終わったら充電台の上においておくだけで満充電になるので、とても使い勝手が良くなった。
 
なお、この改造をするとカメラ底面のフタが開かなくなってしまうので、SDカードが取り外せなくなってしまう。
そこで、Transferjet対応のSDカードを使用して、画像の取り出しも非接触で行うようにしている。